UNEMPLOYED ECONOMICS

失業中で暇な人が経済学を学んでいくブログです。

放送大学『現代経済学('19)』第8~9回

録画しておいた放送大学『現代経済学('19)』の第8~9回を視聴しました。

 

第8回で取り上げられたノーベル経済学賞受賞者は、ジョージ・アカロフ(George Arthur Akerlof, 1940-)、ジョセフ・スティグリッツ(Joseph Eugene Stiglitz, 1943-)、ジャン・ティロール(Jean Marcel Tirole, 1953-)で、三人とも「情報経済学」の分野で功績のあった経済学者です。

 

アカロフは「情報の非対称性」が存在する、いわゆる「レモン市場」についての分析で有名です。

この場合の「レモン」というのは悪質の中古自動車のことで、それに対して、良質の中古自動車のことを「ライム」と呼びます。

売り手は売ろうとしている中古自動車がレモンかライムかを知っていますが、買い手は知りません。

このような市場では、低品質の中古車ばかりが売りに出されてしまうという「アドバース・セレクション(逆選択、adverse selection)」が発生します。

スティグリッツは、日本でも非常に有名な経済学者ですね。

業績は多岐にわたりますが、ノーベル経済学賞は「情報非対称性のある市場の分析への貢献」という理由で受賞しました。

ティロールは1988年の『産業組織論(The Theory of Industrial Organization)』で知られ、これは「ティロールのIO」と呼ばれる必読書となりました。

 

第9回で取り上げられたノーベル経済学賞受賞者は、ロナルド・コース(Ronald Harry Coase, 1910-2013)、オリバー・ウィリアムソン(Oliver Eaton Williamson, 1932-)、オリバー・ハート(Oliver Simon D'Arcy Hart, 1948-)で、三人とも「新制度派経済学」の発展に功績のあった経済学者です。

 

コースは、「取引費用(取引コスト、transaction cost)」の概念を生み出した経済学者です。

ノーベル経済学賞受賞者と聞くと、幼少のころから「神童」と呼ばれるような秀才だったんだろうと思いがちですが、コースはそうではなかったようです。

それでも、新しい学派を生み出してしまうくらいの画期的な研究を成し遂げているんですから、凄いですよね。

ウィリアムソンはコースによる取引費用の経済学を発展させ、「新制度派経済学(new institutional economics)」を確立しました。

ハートは情報の非対称性があったり、取引費用がかかったりする場合について、新しい「契約理論(contract theory)」を発展させました。

 

第8~9回で取り上げられた経済学者のうち、日本で最も名が知られているのはスティグリッツかなと思います。

経済学の教科書も人気で、日本でも『スティグリッツ 入門経済学(第4版)』『スティグリッツ ミクロ経済学(第4版)』『スティグリッツ マクロ経済学(第4版)』といった教科書が読めるようです。

 

 

しかし、どうやらグレゴリー・マンキューの『マンキュー経済学』のほうが人気があるようで、私もまずは定番の教科書でということでこちらを読んでいるわけですが、貨幣システムの説明のところがいまいち納得できないでいます。

 

unemployed-economics.hatenablog.jp

 

いくら読みやすくてわかりやすかったとしても、内容的に疑問があるのであれば意味がありませんから、スティグリッツの教科書に乗り換えるということも検討しようかなと考えています。

もし、スティグリッツの教科書を読んだ方がいたら、読んだ感想を教えてもらえると嬉しいですね。

特に、貨幣システムの説明がどのようになっているか知りたいと思っています。