UNEMPLOYED ECONOMICS

失業中で暇な人が経済学を学んでいくブログです。

NHK Eテレ『欲望の経済史 ~ルールが変わる時~』第1~2回

録画しておいたNHK Eテレ『欲望の経済史 ~ルールが変わる時~』の第1~2回を視聴しました。

 

第1回のタイトルは「時が富を生む魔術 ~利子の誕生~」、第2回のタイトルは「空間をめぐる攻防 ~グローバル化と国家~」というわけで、時間や空間を超えることで価値を生ずるというお話です。

 

時間を超えると価値を生ずるということは、「貨幣の時間的価値」などと呼ばれていて、簡単に言えば、今すぐもらえる100万円と1年後にもらえる100万円は同じ価値ではないということです。

話を単純化するために、インフレもデフレも起きておらず物価は一定だとして、さらに1年後もちゃんと生きていて確実に100万円をもらえるとしても、やっぱり今すぐもらえる100万円と1年後にもらえる100万円は同じ価値ではありません。

今すぐ100万円をもらえれば、それを元手に商売を始めて利益を出せるかもしれないし、誰かの商売に出資して配当を得られるかもしれません。

もし1年間で元手を10万円増やせるのであれば、1年後にもらえるのは110万円でないと割に合わないわけです。

誰かにお金を貸すということは、そのお金を使って利益を得る機会を放棄するということですから、利子を取ることは正当な行為であるわけですね。

しかし、歴史上ほとんどの宗教は利子を取ることに対して否定的で・・・っていうのが、第1回のテーマですね。

 

空間を超えると価値を生ずるということは、貿易を考えるとすぐにわかりますね。

とある物資がA国にはたくさんあるがB国にはほとんどないとすれば、A国で安く仕入れてB国まで運び、高く売れば大儲けできるわけです。

それは良いのですが、国家全体として考えた場合、どんどん輸入していると国内の金銀がどんどん流出してしまいます。

ですから、高い関税をかけるなどして輸入を制限し、輸入よりも輸出を多くしてやれば、国内に金銀が貯まっていくということになります。

このような「国内に金銀が蓄積されることにより、国は豊かになる」という考え方を基にしているのが、18世紀までの「重商主義(mercantilism)」ですね。

しかし、国内に金銀が貯まったからといって、国民が豊かになるわけではありません。

国際貿易で国民が豊かになるのは、国内に金銀が蓄積されるからではなくて、輸入によってさまざまな商品を安い価格で購入できるようになるからです。

というわけで、この重商主義を批判する形で、アダム・スミス(Adam Smith, 1723-1790)による自由主義経済学が花開いていくことになるわけですね。

 

毎回、異なるテーマごとに歴史を紐解いていくというちょっと変わった経済史で、とても面白いです。

全6回なので、残りの放送も楽しみですね。

 

※注:2018年2月14日にAmebaブログにて投稿した記事を転載しています。