UNEMPLOYED ECONOMICS

失業中で暇な人が経済学を学んでいくブログです。

日本のコアCPI上昇率とジニ係数(1972~2014年)

そういえば、「デフレで格差が広がった!」というのも、よくある主張ですよね。

 

・・・というわけで、総務省統計局ホームページでコアCPI上昇率(前年比)を、厚生労働省ホームページでジニ係数当初所得再分配所得)を調べてみました。

 

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出典:総務省統計局「消費者物価指数(CPI)」、厚生労働省所得再分配調査

 

ジニ係数」というのは、イタリアの統計学者であるコッラド・ジニ(Corrado Gini, 1884-1965)が考案した所得などの分布の均等度を示す指標で、0に近いほどその集団における格差が小さく、1に近いほど格差が大きいということになります。

日本では、厚生労働省が3年おきに「所得再分配調査」を実施して、ジニ係数を算出しています。

 

結果は見ての通り、1981年調査を底にして、右肩上がりでジニ係数が上昇していることがわかりますね。

日本経済がデフレに突入したのは1998年くらいですが、それ以前から国民の所得格差は広がり続けていたのです。

 

最新の2014年はジニ係数当初所得)が0.5704で、これは「格差が限度を超え、社会的な不満が激増」するとされているレベルです。

ジニ係数が0.5を超えると慢性的暴動が起こりやすくなると考えられていますが、日本で暴動が起きないのは、税や社会保障による「所得再分配(富の再分配)」が行われているからです。

2014年はジニ係数再分配所得)が0.3759となっており、今のところ「格差がある社会」とされているレベルに留まっています。

政府による富の再分配が、いかに重要なものであるかがわかりますね(汗)

 

以前、「日本の15~49歳女性の有配偶率と有配偶出生率(1950~2010年)」という記事で、1980年以降に15~49歳女性の有配偶率が急速に低下しているということを確認しました。

どうやら、インフレやデフレはまったく関係なくて、所得格差が急速に広がるとともに15~49歳女性の有配偶率が低下し、その結果として少子化が進行しているということが言えそうですね。

日本においては、男性は年収が低いほど未婚率が高く、女性は年収が高いほど未婚率が高くなっています。

特に、年収300万円以下の男性は未婚率が高いので、企業が正規雇用から非正規雇用への置き換えを行ったことにより、少子化問題はより深刻なものになってしまったのではないかと考えられます。

 

全員を正社員として雇うことは不可能なのであれば、非正規労働者であっても結婚して子どもを作ることができるように、社会保障制度を改革していかなければなりません。

所得格差が急速に広がっていることは事実なので、政府による富の再分配を強化し、子育て世帯に重点的に配分するといった政策が必要なのではないかと思います。

 

※注:2017年1月15日にAmebaブログにて投稿した記事を転載しています。