UNEMPLOYED ECONOMICS

失業中で暇な人が経済学を学んでいくブログです。

日本のコアCPI上昇率と合計特殊出生率(1971~2015年)

では、インフレやデフレと少子化はどのような関係にあるのでしょうか?

 

・・・というわけで、総務省統計局ホームページでコアCPI上昇率(前年比)を、厚生労働省ホームページで合計特殊出生率を調べてみました。

 

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出典:総務省統計局「消費者物価指数(CPI)」、厚生労働省人口動態調査

 

合計特殊出生率」というのは、一人の女性が一生の間に生む子どもの数のことです。

将来的に人口を維持していくために必要な合計特殊出生率を「人口置換水準」といい、国立社会保障・人口問題研究所によると、日本では2001年以降2.07と推計されています。

 

結果は見ての通り、インフレやデフレとは関係なく、2005年までは基本的に合計特殊出生率は低下し続けていて、その後は回復傾向にあることがわかります。

コアCPI上昇率は1998年までプラスなので、ずっとインフレが続いていたわけですが、その間も合計特殊出生率はどんどん低下し続けていたのですね。

その後、コアCPI上昇率がプラスになったのは、2006年の0.1%、2008年の1.5%の2回だけで、2012年まで基本的にデフレが続きました。

しかし、2005年を底にして、合計特殊出生率は回復傾向にあります。

ですから、どう考えても、インフレやデフレと少子化は関係がないと言えると思います。

そもそも、わが国の合計特殊出生率は1956年に人口置換水準 *1 を下回っており、1965年に人口置換水準 *2 を上回ったものの、1974年以降はずっと人口置換水準 *3 を下回り続けています。

日本の高度経済成長期は1955~1973年、その後1991年まで安定成長期が続いたわけですから、物価と少子化は関係がないというだけでなく、経済成長と少子化も関係がありません。

ですから、デフレだから少子化になったのではないのはもちろんのこと、経済が低迷しているから少子化になったのでもないことがわかります。

 

「デフレで少子化が進んだ!」とか言っている人たちは、物の値段が上がったら子どもが生まれて、物の値段が下がったら子どもが生まれないとか、本気で考えているんでしょうかねぇ???

デフレが続くよりはインフレになった方が良いとは思いますが、何でもかんでもデフレのせいにするのはさすがにどうかと思います。

 

次回は、インフレやデフレと自殺者数について調べてみたいと思います。

 

※注:2016年12月29日にAmebaブログにて投稿した記事を転載しています。

*1:1956年の人口置換水準は2.24です。

*2:1965年の人口置換水準は2.12です。

*3:1974年の人口置換水準は2.11です。