UNEMPLOYED ECONOMICS

失業中で暇な人が経済学を学んでいくブログです。

日本の消費者物価上昇率(1971~2015年)

なんだか世の中には、不都合をすべて「デフレのせいだ!」と決めつけて疑わない人たちがいるみたいですね。

 

デフレというのは「デフレーション(deflation)」の略で、持続的に物価が下落していく経済現象のことです。

逆に、持続的に物価が上昇していくのが「インフレ(インフレーション(inflation)の略)」ですね。

国際決済銀行(Bank for International Settlements:BIS)や国際通貨基金International Monetary FundIMF)では、デフレを「少なくとも2年間の継続的な物価下落」と定義しています。

しかし、日本の内閣府では、デフレを「持続的な物価下落」と定義しており、2年を待たずにデフレと判断することもあるので、とりあえずは「持続的に物価が下落すること」をデフレと考えておけば良いかと思います。

 

時々、「デフレ=不況」と勘違いしている人がいますが、景気判断とは関係ないというところが重要です。

なぜ、このような勘違いをしている人が多いのかというと、日本の内閣府(旧経済企画庁)では、2001年までデフレを「物価下落を伴った景気の低迷」と定義していたからです。

経済学的な定義とも国際的な定義とも異なる独自の定義をしていたため、デフレをめぐる議論が大いに混乱することとなってしまいました。

「自分勝手な定義で用語を用いると、議論が混乱してしまう」という典型例ですね(苦笑)

ですから、もちろん「デフレだけど好況」ということもありますし、逆に「インフレだけど不況」ということもあります。

「インフレだけど不況」の状態は、特に「スタグフレーション(stagflation)」と呼ばれます。

 

・・・というわけで、総務省統計局ホームページで消費者物価指数(Consumer Price Index:CPI)の上昇率(前年比)を調べてみました。

 

f:id:unemployed-economics:20181201002345p:plain

出典:総務省統計局「消費者物価指数(CPI)

 

総務省統計局ホームページには1970年からのデータが掲載されているので、今回は1971~2015年のグラフを作成してみました。

CPIから生鮮食品を除いたものを「コアCPI」、酒類以外の食料とエネルギーを除いたものを「コアコアCPI」と呼びます。

政府や日本銀行では、基本的にコアCPIを判断基準にしているようですが、近年ではコアコアCPIも重視されるようになっています。

 

1974年にグラフが跳ね上がっていますが、これがいわゆる「狂乱物価」です。

CPIが1973年には+11.7%、1974年には+23.2%、1975年には+11.7%と、3年連続で二桁の上昇を記録しました。

1974年の実質経済成長率(実質GDP成長率)は-1.2%となっていますから、「インフレだけど不況」のスタグフレーションであったことがわかりますね。

 

肝心のデフレの方ですが、1999年にCPI-0.3%、コアCPI0%、コアコアCPI-0.1%を記録しており、以降はマイナスの数値が続いていることを考えると、1998年くらいからデフレが始まったと考えれば良さそうですね。

 

次回は、インフレやデフレと景気の関係について調べてみたいと思います。

 

※注:2016年12月24日にAmebaブログにて投稿した記事を転載しています。