UNEMPLOYED ECONOMICS

失業中で暇な人が経済学を学んでいくブログです。

国の資産・負債差額(2005~2014年度)

前回は、私たちがいわゆる「国の借金」について考えるときに、「国債及び借入金現在高」は適当な指標ではないということを確認しました。

しかし、財務省は「国の財務書類」も作っていますので、その中の「貸借対照表」を見れば、資産と負債がどのような状況になっているのか知ることができます。

 

・・・というわけで、財務省ホームページで過去10年間の国の資産・負債差額(一般会計・特別会計)を調べてみました。

 

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出典:財務省国の財務書類(省庁別、一般会計・特別会計、政策別コスト情報・個別事業のフルコスト情報)

 

今回は、一般会計だけでなく特別会計も含んでいますので、負債の額もより大きくなっています。

大きいのは「公的年金預り金」ですが、預かったお金は「年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)」が運用していますので、「運用寄託金」として資産にも計上されています。

このように貸借対照表を見ることで、資産と負債に同時に計上されているものをうまく割り引いて考えることができます。

 

結果は見ての通り、最新の2014年度で負債が資産を492兆円上回っていることがわかります。

すなわち、国が持つすべての資産を売り払ったとしても、借金がまだ492兆円残るということなんですね。

しかも、国の資産には売却が困難なものが多数含まれます。

とりあえず、絶対に売れないもの(というか、売ってもらっては困るもの)として、国道や堤防などの公共用財産が挙げられます。

公共用財産を除いたその他の資産と負債を見比べてみると・・・資産より負債の方がはるかに多いことがわかりますね。

 

残念ながら、「いざとなったら国の資産を売ればいい!」という考えは非常に甘いということです。

これは、「財務省の陰謀」とか「財務省の洗脳」とか「財務省プロパガンダ」とかじゃなくて、残念ながら実際問題として、国(中央政府)の財政状況は非常に厳しいんですね(涙)

 

※注:2016年9月13日にAmebaブログにて投稿した記事を転載しています。