UNEMPLOYED ECONOMICS

失業中で暇な人が経済学を学んでいくブログです。

フランスの少子化対策「家族給付制度」

前回は、フランスの合計特殊出生率が1993~1994年に1.66まで低下し、その後2010年には2.02まで回復していることを確認しました。

 

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出典:経済協力開発機構OECD)「Fertility rates

 

それでは、フランスはいったいどのような少子化対策を行っているのでしょうか?

 

・・・というわけで、フランスの少子化対策の柱である「家族給付制度」について調べてみました。

 

 日本の児童手当に近い制度としては、「家族手当(allocations familiales:AF)」があります。

日本の児童手当は、3歳未満は月額15,000円、3歳から中学卒業まで(15歳の誕生日後の最初の3月31日まで)は月額10,000円となっています(3歳以上小学校修了前の第3子以降は月額15,000円)。

フランスの家族手当は、子どもが2人の場合は所得に応じて32.37~129.47ユーロ(約3,755~15,019円)、子どもが3人の場合は73.84~295.35ユーロ(約8,565~34,261円)、子どもが4人の場合は115.32~461.23ユーロ(約13,377~53,503円)が20歳までもらえます。

さらに、子どもが14歳以上になると、16.18~64.74ユーロ(約1,877~7,510円)加算されます。

子どもが多いほど給付額が増えますが、子どもが1人だけだともらえないところが重要ポイントですね。

 

日本の児童手当、フランスの家族手当ともに2016年の給付額です(間違っていなければ・・・汗)。

ブログ執筆時点での為替レート1ユーロ=116円で換算しました。

 

どうやら他にも、子どもが3人以上いる低所得世帯には「家族補足手当(complément familial:CF)」、3歳未満の乳幼児がいる世帯には「乳幼児受入手当(prestation d’accueil du jeune enfant:PAJE)」など、きめ細かくさまざまな手当が用意されているようですね。

公立なら大学までほぼ無料であること、子どもが多いほど所得税が減税される「N分N乗方式」が採用されていることなども考えると、フランスでは経済的理由により出産を断念する必要性はほとんど無いのではないでしょうか。

 

景気対策のために無駄な公共事業を増やすくらいだったら、このようなところに集中してお金を使うべきではないかと私は思うんですけどねぇ・・・。

 

※注:2016年9月5日にAmebaブログにて投稿した記事を転載しています。